みなさん、こんにちは!
今回ご紹介するのは、2002年にリリースされた22枚目のシングル、【君が好き】です。
タイトルだけを見れば、真っ直ぐな王道ラブソングに思えますが、歌詞の奥深くへと潜っていくと、そこには美しさだけで終わらない、ある切ない結末が隠されています。
今回は、この曲が持つ真実のストーリーを、日常の情景や心理描写に沿って深く丁寧に紐解いていきます!
①曲情報
発売日:2002年1月1日
収録アルバム名:IT’S A WONDERFUL WORLD
タイアップ情報:フジテレビ系ドラマ、アンティーク から西洋骨董洋菓子店
②1番AメロBメロ
もしもまだ 願いが一つ叶うとしたら
そんな空想を広げ 一日中ぼんやり過ごせば
月も濁る東京の夜だ
そしてひねり出した答えは
もしもまだ願いが一つ叶うとしたら、そんな風に始まる物語。
ここはまさに、いま好きな人がいて、その人と繋がることを願って、ぼんやりと想像を膨らませている主人公の様子が書かれているのだと思います。
好きな人がいると、頭の中はその人のことばかりになってしまいますよね。
気づけば1日中ぼんやりと過ごしてしまい、外はすっかり東京の夜。
でも、その人について考えているその時間はとても幸せだったりします。
あれこれと複雑に思考を巡らせた結果、頭の中でようやくひねり出した答えが、次のサビへと繋がっていきます。
③1番サビ
君が好き 僕が生きるうえで
これ以上の意味はなくたっていい
夜の淵 アパートの脇
くたびれた自販機で二つ
缶コーヒーを買って
前の項目の思いが溢れて、あまりにも真っ直ぐな思いが書かれている場面です。
【君が好き 僕が生きる上でこれ以上の意味は無くなっていい】
という言葉で、真っ直ぐ思いを伝えられています。こんなに真っ直ぐに伝えれたらいいなと思っています笑
そして、こんな風に真っ直ぐ想いを伝えられた人は、どれほど嬉しいんだろうなと思いながらいつも聴いています!
そして続く、夜の淵、の描写。
ここは、勇気を出して告白した結果、無事に繋がることができ、アパートの脇で缶コーヒーを2人で分け合って飲んでいるような、どこかホッとする情景が浮かびます。
④2番AメロBメロ
僕の手が君の涙拭えるとしたら
それは素敵だけど 君もまた僕と似たような
誰にも踏み込まれたくない
領域を隠し持っているんだろう
2番に入ると、1番のキラキラした世界から一歩進み、現実的な人間関係の深層へと潜っていきます。
いくら好きで深く愛し合っている人同士だとしても、決して踏み入れることができないことがある。
それを桜井さんはリアルに歌詞にしています。愛し合っているとしても、私たちは、あくまでも他人、であるということ。
このことを理解して初めて、相手との正しい、距離の取り方が分かり、本当の意味での思いやり、が生まれてくるのではないでしょうか。
⑤2番サビ
君が好き この響きに
潜んでる温い惰性の匂いがしても
繰り返し 繰り返し 煮え切らない
メロディに添って 思いを焦がして
1番サビで思いが溢れた場面とは違い、
2番のサビではその気持ちがどこか落ち着いてきたような感じがしますね。
ここで登場するのが、繰り返し 繰り返し 煮え切らないメロディに添って 思いを焦がして、というフレーズ。
この解釈は、私には少し難しいです!笑
倦怠期みたいな感じでしょうか…
恋の初期衝動が落ち着き、大きな変化のない、煮え切らないメロディーのような日々になっても、なお相手への想いをじわじわと燃やし続けている、そんな過渡期のリアルさを表しているのかもしれません。
⑥大サビ前から大サビ
歩道橋の上には 見慣れてしまった
濁った月が浮かんでいて
汚れていってしまう 僕らにそっと
あぁ 空しく何かを訴えている
普段一緒にいて、すれ違い、喧嘩をしたりしてボロボロになっていく私たち。
そんな2人を上から見下ろすのは、1番のきらめきを失った、濁った月です。
この濁った月と、汚れていってしまう僕らはまさに今の似たもの同士。
キラキラしていた1番の主人公とパートナーが、いつしか汚れて濁ってしまう。
そんな2人を見た月が、同情してしまい気を使う言葉をかけてくれているとしたら、それはきっと、「お互い無理してない?」という言葉なのかなと感じます。
君が好き 僕が生きるうえで
これ以上の意味はなくたっていい
夜の淵 君を待ち 行き場のない
想いがまた夜空に浮かんで
君が好き 君が好き 煮え切らない
メロディに添って 思いを焦がして
ラストサビ。1番では二人で缶コーヒーを飲んでいたはずの夜の淵で、主人公はただ一人、相手を待っています。
しかし、最後まで相手が来ることはありませんでした。
伝えたい真っ直ぐな思いはすべて、相手に届かないまま、夜空へ寂しく浮かんでいってしまったのかなと思います。
かなり切なく、儚くこの曲は締めくくられます。
・まとめ
君が好き、というタイトルから、私たちはこの曲を、真っ直ぐな告白ソングだと思いがちです。
しかし歌詞を最後まで追っていくと、その正体は、かつて愛し合った日々が濁り、最終的に届かなくなってしまった、切なすぎる失恋ソングなのだと気づかされます。
私自身、かつてお付き合いさせていただいた人と別れた時、この曲を聴いて、なんか今の自分たちに似ているな、と思ったこともあります。
そんな個人的な思い出もありつつ、私にとってこの曲はもう一つ、忘れられない大切な記憶と結びついています。
それは、Mr.Childrenの、Thanksgiving 25、ツアーの時のこと。私自身、この曲を初めてライブで聴くことができたのが、まさにこのツアーでした。
あの時、ステージの大型スクリーンの端の方に、うっすらと桜井さんが歌っているところが映し出されていて、そのシンプルで静かな引きの映像が、本当に綺麗な演出だったことを今でもよく覚えています。
ただ綺麗なだけではない、人間の関係性の終わりをここまで美しく、リアルに描き切るからこそ、この曲は今も私たちの心を掴んで離さないのだと感じています。
では、また次回お会いしましょう!最後まで読んでいただきありがとうございました!

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